自由美術協会

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地域からの報告

「ギャラリートーク」とは? !

水野 利誌恵

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この近年、ギャラリートークを私自身よく行っている。しかし、矛盾も感じている。我々は言葉に表せない思いがあるから、それを絵で表現しているのではないか?しかし、トークを聞き終わった人の感想は、「絵の前で聞くと、とってもよく分かる」「良かった」である。本当に分かったのであろうか? そんなに簡単に分かられていいのか?誤解しているのではないか? などと猜疑的に思ったりする。「絵を描くこと」それは、自己の内面を見つめ続け、溢れ出した感情があるからそれを表現するのであろう。言葉にするのは本当に難儀である。言葉にした瞬間に、嘘くさく感じてしまうのは私だけだろうか? !

さて、富山県の西部にある砺波市庄川町に松村外次郎記念・庄川美術館がある。庄川町出身で、二紀会名誉会員の彫刻家・松村外次郎が作品を寄贈したのをきっかけに開館した美術館である。とっても風光明媚なところで、木彫の盛んな地でもあり、私は年に何回も、作品の材料としての木を求めて訪れるところである。私の住んでいる所から、車で1時間20 分程である。ここで「洋画sparkling! − 2017in 庄川展−」に参加させていただいた。光栄なことに、私の絵がポスターになりA4のフライヤーにもなり、そこでのギャラリートークとワークショップを行った。4月半ばで、庄川に沿って植えてある桜が見事であった。

何度かのギャラリートークを経験しているが、いつも苦手である。しかし、今回は面白かった。私の町とは違う文化圏だからか、質問が沢山あった。自分自身ファジーにしていた部分に質問が及び、私自身も話すことで整理がつくということを経験し、これが「ギャラリートーク」の醍醐味なのかと合点した。その後、『my うちわをつくろう〜木目を読もう・木に描こう〜』というワークショップを行った。小学生2人と大人9人の参加であった。想像していたよりもいろんなアイデアが出て、「面白かった!片面は家で仕上げます!」と帰って行かれた。私自身もなかなか充実した一日であった。

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1980 年代後半ニューヨーク近代美術館で、一方的に知識や情報を与えるのではなく、感じたことを共に語り合いながら鑑賞を行う方法ということで「対話によるアート鑑賞」に発展したらしい。一方的に作家の気持ちのみを話すのではなく、それを受け取った側の意見や気持ちを作家に返す。そういう風にキャッチボールをすると、作家側も問題点を発見することが出来る。それを気づかせてくれる展覧会となった。

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